旅行先で歩く
旅行先で情報産業たるタクシーに頼らないとすると、必要な情報は自分で用心しなければなりません。
イラストの市街地図なら建物の状況がすぐに分かるので、分かりにくい街角で方向を知るには便利です。
以前、旅行家の大木一雄さんがテキサス州オースティンに講演に行ったときのことだそうです。
現地の世話役との夕食の会話で、
「私は歩くのが好きだが、アメリカは歩いても面白くない」といったところ、
「では、明日の朝、山に連れていってあげよう」ということになり、1時間ほどの散歩になったそうです。
「散歩の接待」というのは、空前絶後の経験であった、と大木さんは語っています。
走れば、歩く場合より到達範囲を広げることができます。
一定時間内に見て回れる対象を飛躍的に拡大できるだけでなく、徒歩では行けないところにも行けます。
ドイツの町にある公園は、ベルリンの「ティアガルテン」を始めとして、非常に広大なので、歩いては端まで行けません。
ニューヨークのセントラルパークやロンドンの公園でさえ、徒歩では時間がかかあります。
ワシントンD.C.では、北に向かって少し走れば、山奥のようなところまで行けます。
私は、パリのオペラ座近くのホテルから、ブローニュの森まで走ったことがあります。
ローマのアッピア街道を走ったこともあります。
これは、ローマ・オリンピックでマラソンのコースになった場所です。
有名な「クオバデス寺院」を見たり、道の両側に続いている古めかしい塀の中が農地になっているのを発見したりして、非常に面白かったです。
ジョギング中毒になると、「移動のために走る」というよりは、「走るために移動する」という場合も多いでしょう。石塚孝一氏によると、欧米の町には公園が多いため、信号で中断されずに長い距離を走ることができます。
川沿いの道なども、気持ちがよいです。
ジョギング中毒者には、理想郷ですね。
片道はバスか電車で移動して、片道だけを走るという方法も考えられます。
アメリカではジョギング人口が多いので、昼日中に走っても、少しもおかしくありません。
しかし、ヨーロッパで走ると、奇異の目でみられます。
したがって、人目の少ない早朝に走るなどの注意が必要でしょう。